原著・総説 2020

【2024年】 【2023年】 【2022年】 【2021年】 【2020年】 【直近5年以前】

1.
Nakamura S, Matsuno A, Ueda M*.
Improvement of biodistribution profile of a radiogallium-labeled, αvβ6 integrintargeting peptide probe by incorporation of negatively charged amino acids.
Ann. Nucl. Med. 34(8): 575-582 (2020).膵臓がんは5年生存率が非常に低いがんの1つであり、それを早期発見できる手法の開発が求められている。我々はこれまでに、前がん病変から膵臓がんに至る過程で発現が増加するタンパク質であるαvβ6インテグリンに結合するA20FMDV2ペプチドを母体とした、膵臓がんの早期発見用放射性プローブの開発を行ってきた。本研究では、母体ペプチドと放射性核種(67Ga)標識部位の間のスペーサーアミノ酸をグリシンからアスパラギン酸に変更し、プローブ全体の電荷を負とすることで、腫瘍集積を維持しつつ、膵臓の周辺臓器である肝臓・脾臓への非特異的集積の低減を達成した。本研究成果は、A20FMDV2ペプチドを母体とする放射性プローブの体内動態制御に有用な知見をもたらすことが期待できる。

岡山大学学術成果リポジトリで公開中